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深澤:なんか通販みたいになっちゃいますよね。しっくりきますよね、そうですねって(笑)。
タナカ:こうやってしっくりきますってね(笑)。
深澤:ノリがちょっと違う感じがします(笑)。
勝:すみません、なんか一般人のノリで(笑)。
深澤:いやいや(笑)。でも、やっぱり形は手にしっくりくるようにデザインしているので、おっしゃるとおりなんですけれど。機械というイメージが、やっぱり四角い固いものなんですよね。特に電子機器というのは、四角く設計するんですよ。丸く最初から設計するものはないんで、だから、機械の象徴されるものはやっぱり角張った四角とかそういうものなんですよね。
発表したときからそう言ってるんですけど、口の中に四角い飴を入れてね、途中で溶けた状態で出したような形をしていますよっていうのは、飴の形というよりは、なんとなく機械が人間に近づいてきたっていうイメージを伝えるために何かいい言葉がないかなと思ったら、なんかそういう感じだなと。これ、実は口の中で溶かした飴を実際に作ってやってみたんですけれど、本当にこういう形になります。
勝:あ、そうなんですね。
深澤:だから、すごく自分で計算しているわけじゃないんだけど、溶けていく方向性が、四角から丸に変化する方向なので結構いいんですよね。それはたぶん誰もが知っているんで、ああ飴が溶けた形かって言うと、ああそうかって腑に落ちるというところは、コミュニケーションとしてはいい。
タナカ:深澤さん、それはプレゼンのときに自分の口からべーって(飴を)出してプレゼンしたりとか(笑)?
深澤:それやると、なんか手品でトランプ出してくる感じになっちゃうからベタかなって思ったんですけれど(笑)。今回のINFOBARは第2弾ですからね、やっぱり形自体が進化をたどらなきゃいけないと。四角いものを丸くするということは無駄なスペースが多くなるんですよね。だから、すごく太ってくるわけです、減らすことはできないんで。そうすると、太ったものを今の小さくモノができる時代にやるっていうのは逆行しているから。このINFOBAR 2が割とふくよかな形に見えるというのは、それよりもさらに技術がちっちゃくできてるっていうことで。
タナカ:そうだよね。僕もこれを見たときに分解してみたいなと思ったんですよ。この角っこのコーナーと、真ん中の膨らみのところに何が入っているのかなっていうね。普通の四角いやつだとレイヤーになってある程度四角くキッチリ収まるけど、ちょうどこの端っことか、この膨らみのところっていうのがね。
勝:ええ。
深澤:で、最初にプロトタイプを作ったら、KDDIの人がみんな気に入ってくれて。それで、じゃいよいよ作ろうかとメーカーの人にプロトタイプを見せたらね、そしたら、とんでもないわけですよ。最初にその通りのものができるわけないから。向こうが描いてきた図面なんていうのは、えーっ、こんな感じになっちゃうのかっていうことで。
タナカ:そうだよね。型取るのとか大変そうだもんね。
深澤:最初の第1号目はそうだったんですよ。で、今回もINFOBAR 2をやるっていうときに、やっぱり同じメーカーさんにやってもらったんですけれど。もちろんINFOBAR1のときはすごく協力してくれて、素晴らしいものになったんですよ、結果的にはね。
今回もその苦労をやるのかなって思ったら、去年実はここのKスタ(KDDIデザイニングスタジオ)でこのプロトタイプを発表しているんですね。1年前ですよ。そのあとに、いよいよ作り始めるぞってときに、第1号の試作品ができましたといったときに、ここでコンセプトを発表したときとまったく同じだったんですよ。だからもう全然びっくりしちゃったんです。これもう本物ですかって言ったら、本物ですって。
勝:へえ。
深澤:だから、ちょっと自分でも拍子抜けして。そんなに簡単にできていいのかって(笑)。
タナカ:(笑)。
深澤:それじゃサクセスストーリーを描けないと。プロジェクトXができないじゃんとか言って。
勝:もっと苦労すると思っていたのに(笑)。
深澤:そんな感じになっちゃったんです。そのくらい技術が進んでいました。
勝:すごいですね。
深澤:うん。