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坂井:これは初めて見たな。
猪子:VJみたいな感じですよね。自分が押したところに花が咲いていって、発信するとコイが泳いでいってというような。メールを押すリズムに合わせて水墨画が書かれていく。
坂井:それがコンテンツかもね。
猪子:そうですね。


坂井:さて、話は変わりますが、ケータイの進化の先は何だろうね。ユーザーインターフェースというものが課題になった今日のイベントがあって、今までau design projectというと、基本的にプロダクトを見せて、こういう新しいものを作りますよという提案を僕も2005年、2006年Trilogy展をやってきたわけですが、今シーズンに関してはユーザーインターフェースに特化していると。その流れの中で、次は何が来るのか。ちょっと予言者っぽい話だよね。
猪子:もっともっとユーザーインターフェースは進化するんじゃないですかね。プロダクトそのものをデザインすることとかは多分あまり進化のしようがない。たとえばiPhoneは、単なる長方形ですよね。
坂井:しかも表は液晶しか分からないもんね。
猪子:うん。基本的に全部情報そのものになっていくと思っていて、プロダクトそのものの価値みたいなものはだんだん減っていくんじゃないですかね。
坂井:中にあるコンテンツだとかが大事なわけで。
猪子:そうですね。中そのものがデザインになっていくと思うんですね。中そのものが変わって革新されていくことでデザインがよくなることみたいな形になっていくような気がしますね。
猪子:時間軸というのは分からないけど、大枠でこういうふうになっていくんじゃないかというのはあって、その中で勝手にやっているみたいな。
ただ、それは5年後なのか1年後なのか、別に僕自身は今回のコンセプトモデルが今すぐ出ても絶対に面白いと思う。普段メールを嫌々打っていることですごい格好いい映像とかが作れたり、電話する必要がないのに町に花を咲かせたいから「何とかちゃんに電話しなきゃ」みたいなこととか、町を破壊したいから「頼むから10回連続電話して」みたいなこととか。(笑)
普段の行為を邪魔することは一切やってなくて、本来の目的を忘れちゃうような物ができたらすごいうれしくて、電話をかける相手がいないのに取りあえずボタンを連打しちゃうみたいな。
坂井:それは面白いね。
猪子:あと、世界の人にも結構すごいインパクトがあって、受け入れてくれるんじゃないかなと思っていて、例えばファミコンとかwiiが出たときに、すごい世界中の人が歓喜してくれたみたいに。多分日本人独特の考え方だと思うんですよね、本来の目的を忘れちゃうみたいな、行為そのものを消費しちゃうというのは。
この携帯も世界に出せたら「日本人ヤバい」みたいな、そういうふうに驚喜してくれるんじゃないかなと思って。
坂井:この『actface』はやっぱり非常に面白いインターフェースだと僕は思っています。特にやっぱりボタンのポッチが残っているという、機械式のインターフェースに極めて近いアイデアをそのまま電子化したアイデアが僕がすごく好きなところです。しかもキー操作している下に画面があって走ってくるというのも非常にシームレスで好きです。これがもし作られたら、僕もきっと使うでしょう。今日のことをできるだけ皆さんブログに書いてほしいね。面白かった。
猪子:とにかく、チームラボが「actface」を作りたい。でもどうやったら作らせてくれるかをKDDIさんが教えてくれない。(笑)だからみんながすごい作ったほうがいいと、ブログとかに書いてくれるとすごいうれしいな。発売されて、できれば世界に出して「日本人はやっぱり変態だ」みたいなことを世界中の人に言われるようなことになったらね、すごい幸せだな。
坂井:もう言い残すことはない?
猪子:はい。
坂井:じゃあこういうことで終わりますので、今日はありがとうございました。